コロナ禍、円安下での会社の売上減少に対して、経営者が持つべき心構え

いつ収束するのか終わりがみえないコロナウイルスの蔓延、それに加えて大幅な円安や戦争など、決して明るくはない社会情勢が2年以上もの間続いております。

  • 需要が急に無くなる・急に増えるの繰り返し
  • 自社は体勢が整っていても、協力会社や物流が世の中の混乱に巻き込まれて止まってしまっている
  • 既存の得意先との取引が減ってしまった
  • 取引先の経営悪化により自主的に取引を減らした

    このように目まぐるしく状況が移り変わる影響もあり、時間の経過と共に固定費を流出せざるを得ない会社経営は苦しくなる一方でしょう。

    弊社のクライアントにおいても、技術やサービス、対応力に関して他社より優れているのに、なかなか1期の業績として売上が戻らず、苦しんでいる会社がたくさんいるのが現状です。

    特に、新たに営業活動をしているにもかかわらず売上が上がらないと、決算報告の際はさすがに精神的にもこたえます。

    この記事では、このような先行きが見えない時代における中小企業のさまざまな取り組みの実情と、大切な心構えについて解説します。

    目次

    先行きが見えない時代における中小企業の取り組みについて

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    先行きが見えない時代において、弊社のクライアントをはじめ、中小企業はさまざまな取り組みをおこなっています。

    しかし、その取り組みはそう簡単に成果に繋がるものではないのです。

    大前提:売上が1期で戻る・上がることはないと捉えておこう

    まず大前提として、どのような取り組みをおこなっても、売り上げが1期のみの運営で戻る・上がることはないことを肝に銘じておきましょう。

    売上は仕組みが整い、人が育って、初めて数字がついてくるものです。

    どんな企業も創業当初から思い返せば、順風満帆なことばかりではなかったのではないでしょうか。

    ましてやこのご時世において、厳しい状況に置かれていることはほとんどの企業が同じです。

    そう簡単に売上が戻る・上がることはないと理解したうえで、さまざまな施策を投じながら試行錯誤する必要があるのです。

    既存の取引先との付き合い方

    既存の取引先との付き合いにおいては、相手先企業の状況が大きく関与します。

    つまり、自社の努力だけではどうにもならない部分も多々あるのです。

    相手先企業がたまたま新規開拓している・他の協力会社との間でトラブルが起きたなどの事情でたまたまマッチングがうまくいくことはあるかもしれませんが、それ以外はあまり期待できないのが実情のはずです。

    乱暴にいうと、「なにかいい案件はありますか?」と聞いて何もないようなら、それ以上はないと思った方がいいでしょう。

    新規の営業

    新規の営業は受注に至るまでにさまざまな困難があります。

    • 相手先企業との駆け引き(値引き交渉・後出しの追加案件の提示など)
    • 相手先企業の決済状況・財務状況
    • 担当が変わって段取りが全て変わる危険性はないか

      このような困難を乗り越えてはじめて、既存の取引先のような安定した取引ができるようになるのです。

      自社の新商品や新サービスの開発

      自社で新商品・新サービスを開発するには、以下のようなプロセスが必要になるはずです。

      • 開発
      • 試作
      • 営業
      • 対策

      このような一連のマーケティングのプロセスを経て売上という結果に繋げるには、最短でも3年ほどは見ておいた方がいいのではないでしょうか。

      厳しくいうと、新商品や新サービスの開発は、会社の売上が下がってから焦って取り組み始めるのは遅すぎます

      業績が好調なとき、忙しくて手が回らないときほど、新商品・新サービスの開発を始めるベストタイミングなのです。

      この件については、後日別の記事にて詳しく解説します。

      1期で売り上げが上がったときは裏側にリスクがある場合も

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      新規営業で獲得した取引先との取引がうまくいったり、急いで開発した新商品が当たったりと、1期で売上が上がることも稀にあるでしょう。

      しかし、短期間に一気に上がった売上には、リスクがある場合もあるのです。

      • 貸倒しなどの未回収
      • 納品トラブル
      • 協力会社に迷惑をかける

      そのときには小さなリスクだったとしても、数年後には会社の経営に致命傷を与えてしまうほど大きなリスクになってしまう可能性もあります。

      新しい案件をとるときは、業績が下がっている焦りからリスクがある状態で進めてしまわないように、以下のことに気を付ける必要があります。

      • 自社にとって本当に有益な案件か
      • 継続的な取引があるのか
      • 利益率は安定しているのか
      • 売り先担当者との信頼関係はあるのか

      目先の利益のために大きなリスクを犯してしまわないように、慎重に進めることが大切です。

      この困難な時期にすぐに売上が出ているときは、その決算をみて油断をしないようにしましょう。

      まとめ

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      先行きが見えない時代において、中小企業がさまざまな取り組みをおこなうべきだということは明白です。

      しかし、どんな取り組みも1期で成果に繋がることは期待できません。

      大変な状況の中ではありますが、じっくりと腰を据えて取り組む必要があるのです。

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      須賀 孝太郎
      おおたかの森ファーム 代表取締役
      東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。
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