事業承継と目標と宿命

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『自分の目標や宿命』に一人で苦しむのはやめよう

個人で事業をやった場合に必ず考えないといけないことが事業承継です。
自分が辞めたら終わり、というのも一つですが
事業や会社を起こしたのであれば、そのビジョンミッションを永久に継続させることほど創業者としての幸せはありません。

もちろん事業承継の難しさを知っているが故に、自分の代で終わらせることも重要な決定です。
その場合でも辞めるための膨大なエネルギーを要することは言うまでもありません。

最近はそうでもないですが、創業○代目など
同族で事業承継をしている会社も少なくありません。

生まれながらにして宿命を背負う子供がいることも事実です。

物心ついたときには将来は会社を継ぐ…
もしくは継ぐ予定であることを告げられる…

一種のすり込みでもありますが、それは、継承者としては目標を設定してくれて楽になる、整うケースもあればそれに苦しめられるケースもまたしかりです。

また事業を承継するために多額の教育費をかけてもらったり高額な授業料の大学に入ったりもします。

それらのレールを予定通り走れることもありますが、残念ながらそうでないケースも多々あるのです。

一度背負った宿命は時に人生を苦しめることもあります。

とくに親子間でその契りを交わした場合、
その目標を達成して承継することが目測上困難になった場合の宿命の重さは尋常ではありません。

また親子間の契りは…例えば

父と息子の場合は、もはや母親は入ることのできない領域だったりしますし
事業承継の混乱は外にみせることができない恥部となってしまうため
迷えば迷うほどに関係者全員が宿命に苦しめられていきます。

そんな時にどうするのが最善か…それは、残念ながらわかりません。
何故なら原因は親子の関係性、事業や会社の状態は千差万別でその人それぞれに解決の模索は異なるためです。

一度決めた継承という契りを異なるキャリアに向けるのも、決めたものをあきらめずに遂行することもいずれも困難が生じます。

しかし、その中でも必ず行った方がよいことがあります。

  1. なるべく若いうちに方向性を決めること
  2. 他人に相談する、巻き込むこと
  3. 継続可能な方法をさぐること

1.なるべく若いうちに決めること

行動を変えることには膨大なエネルギーが要りますし、変化には極度のストレスがかかります。
いくら経験値を積んでも、お金をもっても、歳をとればとるほど変化への対応は難しくなります。働き盛りを過ぎてはもはや環境の変化は好ましくもありません。ましてや楽で好きな方向であればよいのですが最善を尽くすために困難な方向に行くのであればますます若いうちでないと耐えられません。年齢と相談しながら考えるのがよいです。

2.他人に相談する、巻き込むこと

親子の関係は年を重ねることに逆転します。
親は年を取り、子供は大人になってきます。
はじめは親がリーダーシップを図りリードしますが、年齢を重ねるにつれ親はエネルギーがなくなってきてだんだん無理が利かなくなります。逆に子供は知識を重ね成熟してくるために単純なエネルギーが子供の方が多くなってきます。
そうなると当初の親子の関係性は保てません。
事業承継のために何年も前の契りや会話をベースに議論を重ねていると矛盾などもでてきます。
それを見直すためには恥はかき捨てて信頼できる相談相手に話してみることです。
現状からフラットな意見が導き出せるはずです。

3.継続可能な方法をさぐること

事業承継を見直しそれぞれの道を歩む場合、また事業承継をするにしてもほかの人の手を借りて実現する等々
お互いを追い込むのではなく実現可能で継続可能な優しい解決方法を模索しましょう。
根性や気合で乗り切ろうとするとどちらかが倒れるまで続いてしまいます。
それを真の伝承というのかもしれませんが、私としてはどちらもハッピーな結末を望みます。

昨今の人材不足や地方の衰退、ノウハウの継承が絶たれることが多い中事業承継の失敗ほど悲しい結末はありません。
昔のように弱肉強食で済むほど人材や企業も多くない今、望まれるのは成功率が高く、崇高な目標より継続性を重視した事業承継の形です。

おおたかの森ファーム継続可能な方法をご提案します。
ご相談に関しましてはこちらまで(https://otakanomorifirm.com/contact/)までご連絡ください。

須賀 孝太郎
おおたかの森ファーム 代表取締役
東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。
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