あなたは人から相談されたり、頼みごとをされたりすることは多いですか?
以前、こちらのコラムで、何でも引き受けちゃう「何でも屋さんな社長」のことを「Sクラスのモテ社長」だと紹介しました。
「何でも屋さんな社長」は、誰から見ても相談しやすく頼りやすい存在です。
この記事では、そんな何でも屋さんだからこそ持ってしまう悩みを解決する方法をお伝えします。
我こそは「何でも屋さんな社長」「Sクラスのモテ社長」だと自負する方は、ぜひ参考にしてください。
「何でも屋さんな社長」が頼られる2つの理由
「何でも屋さんな社長」が周囲からの支持を得ている理由として、以下の2つが挙げられます。
- コミュニケーション能力が高い
- 最後までやり遂げてくれる
「何でも屋さんな社長」は、人に対して壁を作りません。
更に、相談に対して過剰過ぎず無関心過ぎない、絶妙な「ちょうどいい返し」をしてくれるのです。
その結果、相談者もとっつきやすく、ついつい事あるごとに社長を頼ってきます。
また、「何でも屋さんな社長」は頼まれごとを途中で放棄することはまずありません。
人からの頼まれごとでも自分のことであるかのように真剣に取り組み、最後までやり遂げてくれます。
そのひたむきさが周囲でも評判となり、頼まれごとが後を絶たないのです。
「何でも屋さんな社長」が抱える悩み
そんな「何でも屋さんな社長」は、何でも屋さんだからこそ抱えてしまう悩みがあります。
ご自身も同じような状況になっていないか、胸に手を当てて考えながら読み進めてください。
八方美人になって何でも受け入れた結果、苦しくなる
コミュニケーション能力はスキルであり、性格とは別物です。
コミュニケーション能力はあるが性格が社交的でない場合、いつの間にか過剰に八方美人になってしまうことがあります。
過剰に八方美人になってしまうと、得意先との対応で疲弊してしまい、従業員や下請けさんに強く当たってしまうこともあるでしょう。
そうなってしまうと、得意先からの信頼の厚さとは裏腹に、社員や下請けの信頼を損ねてしまいます。
やがて、受けた相談を回す先がなくなってきて、自滅してしまうかもしれません。
そういう会社もたくさんみてきました。
採算度外視で何でも受け入れた結果、辛くなる
頼まれごとを何でも引き受けてしまう社長は、採算度外視で何でも引き受け入れてしまった結果、自分の首を絞めてしまっていることがあります。
例えば、社員や下請けを使っている場合だと時には不採算の案件になってしまうでしょう。
不採算とわかっていればまだよい方です。
原価計算管理をおこたっている会社だと、頼まれごとの受け過ぎによって原価割れを起こし、決算まで大赤字であることを社長が気が付いていないケースもあるのです。
頼みやすいということは、もしかしたら他よりも安いのかもしれません。
コスト削減の努力の成果として安く抑えられているのであれば問題はないでしょう。
しかし、単に赤字サービスであることを社長が理解していなく、頼られること・それをこなすことの快楽におぼれている結果なのかもしれません。
その場合、忙しいのに金のない会社となり、銀行債務と一緒に破産、、、
そんなケースも実際にみてきました。
何でも引き受けてしまわないために
「何でも屋さんな社長」は、本当に何でも引き受けてしまうと、自身の身や自社を滅ぼしてしまいかねません。
そうなってしまわないための解決策をお伝えします。
相談されやすい雰囲気を敢えて作らない
性格的に社交的でない場合は、相談されやすい雰囲気をあえて作らないことをおすすめします。
自身の専門外のことを相談されたら、「うちにはそれはできません。それは○○系の会社に聞いてみたらいいと思います。」と丁寧にお断りするのです。
一見殺伐としてますが、自身の性格をよく理解し、専門外の分野で自社を売り込まないよう徹底しましょう。
実際にそうしている中小企業の社長は、「あの人は相談しにくい、愛想が悪い」と思われている一方で、自身のサービスとなると全身全霊で取り組んでいたりします。
相談されやすい演出を無理にしない方が、10年以上続く優秀な中小企業になりやすいのです。
採算がとれるよう見積もりを上げる
頼まれごとを受け入れ、チャレンジすること自体はとても大切です。
ただし、それによって赤字になってしまっては本末転倒ですよね。
一度赤字になれば 利益の出る金額まで見積をあげて採算のできるサービスになるよう調整しましょう。
また、納期などが不確定になってしまう場合は、それを主としている協力会社を探し、そこを紹介するなどできると最善です。
断る勇気を持つ
ときには、断る勇気を持つことも必要です。
できないことはできないとハッキリ言う。
それは会社にとって決してマイナスではありません。
もちろんなんでもこなす会社のほうがフィードバックも多く、その後の提案力も付きます。
しかし、それにより経営圧迫されて会社が破綻してしまったり、資金繰りに追われてしまったり、疲労のストレスで社長の精神が不安定になってしまっては本末転倒です。
断る勇気は、継続するための勇気でもあるのです。
他社の紹介を提案する
できないことを依頼された場合は、他社の紹介を提案しましょう。
自社ではできない理由は、正直に述べてしまって結構です。
仮に、Webサイト作成を依頼されたとして、自社のWebサイトを頼んでいるデザイナーは「過去に得意先と揉めた」という事情で、紹介したくないとします。
- ショッピングサイトは得意な業者がいる
- データ分析業務・SEO対策業務なら、いい業者を紹介できる
- かわいいイラストをかけるデザイナーがいる
- 素晴らしい文章をかけるライターがいる
このように、頼まれてもいないものもひっくるめて、派生サービスまで紹介してしまいましょう。
紹介された方の企業も、その方が助かるはずです。
頼みたかった業務もお願いでき、派生サービスまで提案してもらい、あなたに相談したことで思っていた以上の収穫を得られるはず。
このような提案は、情報を正確に多く発信しており、時世のマーケティングと合致します。
また、自身で紹介先を列挙してみることで、自社周りの業者の強化にも相乗的に繋がることもあるでしょう。
提案するときは、協力業者の具体的な金額も載せると尚良いでしょう。
もちろん協力会社の許可を得て、しかも迷惑が掛からないよう多少上乗せで提示するべきです。
相手側の予算を聞くのは、こちら側の見積もりを提示した後がベストです。
何も提示せずに予算を聞いてしまうと、相場以上の料金を吹っかけられるのではないかと不信感を抱かれてしまいかねません。
先に相場としての見積もりを提示したうえで相手側の予算を聞き、面談を通じて金額調整していけばいいのです。
上記の順序でやり取りすることで、仮に先方の希望に添えなくても悪い印象は与えません。
この流れでやりとりを進めることで、買い叩き系の業者への対策にもなります。
「なるべく安く頼んでなるべくたくさんやらせよう」なんて人と一緒に仕事しても何の得もありませんよね。
まとめ
とにかくビジネスには限られた時間と限られた人員、限られた精神力を効率よく駆使しないと目標値まで確実に歩みを進められません。
大きなリスクを伴って上場まで駆け上がる社長もいらっしゃいますが、稀な例です。
着実に無理せず、尚且つ自身の能力をフル活用してビジネスを成長させるためにも、おおたかの森ファーム株式会社(https://otakanomorifirm.com/contact/)はお力添えをさせていただきます。