コロナをはじめとした世界情勢の影響をうけて、中小企業も苦戦を強いられております。
最悪の場合の倒産などのリスクに備えて、会社組織をコンパクト・少数精鋭にするなどリスクヘッジをすることが非常に大切です。
そんな中でも、社長が会社の主要業務をおこなっている中小企業も多いのではないでしょうか?
しかし、社長の業務はどんどん他者に分散するべきです。
この記事では、その理由と具体的な手順を解説します。
社長の業務を他者に分散すべき理由
社長の業務を他者に分散すべき理由は、社長にしかできない業務に全力投球して、より社内を活性化させるためです。
突然ですが、世界的名著といわれているビジネス書「7つの習慣」はご存知でしょうか?
本書の第3の習慣「最優先事項を優先する」では、時間管理の大切さについて解かれています。
自身の仕事を以下の4つの枠に当てはめてみることで、本当に自分がやるべきことが見えてくるはずです。
緊急度が高く重要度が高い「第1領域」の仕事は、誰もが誰かに言われるまでもなくやっているでしょう。
そして、緊急度は高いけど重要ではない「第3領域」の仕事は、社長じゃない誰かでもできることはたくさんあるはずです。
第3領域の仕事は他者に渡し、社長は「第2領域」の仕事に集中しましょう。
第2領域の仕事とは、緊急ではないが重要な仕事です。
- 社内の良好な人間関係づくり
- 社員の長時間労働・休日出勤を防ぐためのフォロー業務
- 勉強や自己啓発
- 品質の改善
- 緊急事態に備えた計画
社長だからできる、社長だからやる意味のあるこれらの業務に時間を費やすことで、社内の活性化に繋がるでしょう。
また、同時にそれまで社長がやっていた第1領域・第3領域の業務を引き継いだ社員は、よりプロフェッショナルな人材へと成長していくはずです。
社長の業務を他者に分散する3ステップ
社長の業務を他者に分散する際は、以下の3ステップで進めていきます。
社長の業務を10個に分割する
まずは、社長が担当している業務を10個ほどに分割しましょう。
ここでは、以下の10個を例として提示します。
- 顔合わせ
- 見積
- 交渉
- 段取り
- 作業
- 引き渡し
- クレーム処理
- 請求
- 発注
- 在庫管理
この中で、本当に社長しかできない業務はいくつあるでしょうか?
各業務の担当者を8人探す
分割した10個の業務のうち、まずは8個を社員に分担しましょう。
正社員ではコストが重すぎる場合は、業務によっては副業で請け負ってくれる人材を探すことをおすすめします。
副業マッチングサイトで、自社の商品やサービスに近い本業を持っているサラリーマンを探せば、スムーズに業務を請け負ってくれるはずです。
また、継続して依頼することで業務をマニュアル化できます。
マニュアルを社内で共有することで、その業務を担当できる社員も増えてくるはずです。
残りの2つの業務を託す担当者を決める
他者に分配した8つの業務サイクルが安定してきたら、残りの2つも他者に分配しましょう。
もう2人新たな担当者を探すのもよいですが、前述した8つの業務の担当者の中に、これまで表に出ることがなかった新たなポテンシャルを感じさせてくれる人材がいるはずです。
例えば、これまで社長がやるのが当然だと思い込んでいた、取引先との顔合わせ。
実は社長よりも、コミュニケーション能力に長けた社員がいるのではないでしょうか?
社員のそのような隠れた才能を見いだし、ポテンシャルを引き出すことも社長にしかできない業務だといえるでしょう。
社長が自分の業務を他者に譲れない理由は「どうせ無理」という思い込み
「自分の代わりになる社員はいない」
そう思い込んでいませんか?
その思い込みに気付き、社員の可能性を信じて業務を割り振ることで、社長は本当に自分にしかできない業務に着手できます。
ポイントは、緊急度は低いが重要度が高い「第2領域」の仕事にいかに時間を割けるかです。
現場の実務の延長戦上にあるような仕事は、社長以外の社員でも十分に担当できるはずです。
社長は社長にしかできない仕事に専念できるよう、仕組み作りをしていきましょう。
仕組み作りは時間がかかりますが、仕組みが出来上がってしまえば組織全体のレベルが大きくアップするはずです。
仕組み作りに関してお困りのことがあれば、おおたかの森ファームまでお気軽にお問い合わせください。