前々回のコラムで、自社にとって必要な人材を惹きつける求人票の書き方をお伝えしました。
続いて、理想の人材を獲得するには以下のノウハウが必要です。
- 応募してきた人に入社してもらうためのノウハウ
- 求人票に挙げた要件を満たしていない人材が応募してきた場合はどう対応するか
前回のコラムで、主に①の部分について解説しました。
この記事では「求人票に挙げた要件を満たしていない人材が応募してきた場合はどう対応するか」について、建設現場作業員の場合を例として解説します。
建設作業員に履歴書は必要?
建設業界は、昨今深刻な人手不足に陥っています。
そんな中、失礼かもしれませんが建設作業員を志望している方は履歴書などの書類作成が得意でない方も少なくない印象です。
応募の連絡があっても、履歴書を送ってほしいと連絡すると音信不通になってしまいます。
ホワイトカラーの人材などの場合は、これではちょっと採用は難しいでしょう。
しかし、建設作業員に求められることは主に以下の2つです。
- 時間通り来ること
- 指示通りの作業を自身のスキル内できちんと行うこと
よって、履歴書内容の優先順位は決して高くありません。
履歴書を書くのが苦手な方からの応募に対応するには、自社で応募者の履歴書を作っていくしかないです。
応募をもらったら、こちらから積極的に電話をしましょう。
履歴書で確認したかった情報を、電話で直接ヒアリングするのです。
長く働いてくれる人材かどうかを見極めるポイント
後で面接の機会を作るにしろ、応募者と電話で話した時点で採用するかどうかはある程度見極められます。
その際のポイントを解説していきます。
連絡がつかない人は論外
まず、連絡がつかない人は論外だと考えましょう。
もちろん、最初はこちらから一方的に電話をかけているので出なくても当然です。
- 留守電を残したのに折り返してこない人
- 一度連絡がとれて折り返すといって折り返さない人
- 後日連絡してほしいといったのに出ない人
上記に当てはまる応募者は論外です。
時間がもったいないので、他の応募者への対応に進みましょう。
「転職慣れし過ぎていないか」を見極める
電話に出てくれた人・不在であっても折り返してくれた人に関しては、お礼を伝えつつ丁寧なヒアリングを心がけましょう。
前回のコラム同様、聞き手としての配慮も大事です。
この際に注意すべきは「やけに話慣れている人」です。
転職希望先からの突然の電話に、慣れた口調で対応できる人は転職を繰り返している可能性があります。
自社の力になってくれそうな人材かどうか、慎重に対応して判断しましょう。
会話が苦手そうな人ほど、慎重に対応する
中には、会話のキャッチボールがうまくできない方もいるかもしれません。
やはり、ここでも大事なのは「不慣れでも誠実な対応をしてくれるかどうか」です。
たどたどしくてもきちんとヒアリングに協力してくれる人こそ、会社の力になってくれる人材である可能性が高いです。
日本語をうまく話せない外国籍の方であっても、誠意を持って対応してくれているかどうかはわかります。
誰かに言わされているのではなく自分の言葉で話しているか。
それをしっかり聞き取ることが重要です。
もし会話が苦手な方であれば、SMSやLINEでのやり取りでも大丈夫です。
- 一生懸命、誠実に返答してくれるか
- 本当に働きたい意思があるのか
上記の2点が重要なのです。
採用するかどうか迷ったときは
建設作業員志望者の中には「過去に訳があっての現状」という方も少なくありません。
そのような方を採用するかどうか迷ったときは、以下の項目に焦点を当てて判断するといいでしょう。
- 応募者のネガティブな背景は自社にとって致命傷であるか
- 適切な距離感と決まりをつくることで仲間として迎え入れられるか
自社の求人要件を満たしているか・または長い目で見て「自社で活躍してくれる見込み」があるか。
この重度の人手不足を解消するには、上記の見極めが決め手になります。
まとめ
建設業の人材確保は、履歴書を出せない人をその時点で諦めないこと・応募者個々の性質に合わせた適切な対応をすることが、長く働いてもらえる人材を確保するためのポイントになります。
建設業作業員・職人の人材採用のご相談は、おおたかの森ファームまでご連絡ください。