自分のキャパシティーを知るために「ギバー」であることの重要性

事業において「コスパ」を最大化することは理想のゴールですが、そのゴールに到達するためには、まず自分自身の「キャパシティー」を正しく理解しておく必要があります。では、キャパシティーを知るための最短ルートとは何でしょうか?その答えは、可能な限り周囲に価値を提供し、経験を積むこと—つまり「ギバー」であることです。

自分のキャパシティーを知るプロセス

何かを達成したいとき、つい「効率」や「対価」にとらわれがちです。しかし、それが本当に自分にとって適切な目標か、あるいは実現可能な範囲かを知るには、自分の力を冷静に見つめる必要があります。そこでまず、無償で対価を考慮せずに「やりたいこと」にギバーとして取り組むことが大切です。対価の有無に左右されることなく、純粋に「自分が何をどこまでできるか」を測ることができるからです。

行動から得られる「直観力」と「経験値」

無償での行動がもたらす最大の価値は、直観力と経験値の向上です。これらは、単なる知識では得られない「肌感覚」を育む源であり、自分のスキルや限界を見極めるための重要な要素です。たとえば、コミュニティ内での関係構築においても、多様な人々と接し、無償で価値を提供することで、複雑な人間関係の解決策を見つけやすくなり、単なる数的なスケールでは測れない「関係性のスケール感」を体得できます。

キャパシティーの明確化がもたらす「コスパ向上」

「自分のキャパシティーを知る」ことは、やがて事業としてのコスパを向上させる土台となります。対価に縛られない経験の中で、次第に「自分ができること」と「やるべきこと」の線引きが明確になり、エネルギーを最大限に活かせる分野に集中することができるようになります。余剰金やライスワークが安定している場合には、まず対価に囚われない「ギバー」である姿勢でキャパシティーを測る機会を設けることが、長期的な事業成長のために効果的な戦略となるでしょう。

結論

「ギバー」であることは、直観力と経験値を通じて自分のキャパシティーを知るための最短ルートです。対価に左右されずに価値を提供し続けることで、やがて自分にとっての最適なスケール感や本当に価値を提供できる分野が明らかになり、それが最終的にコスパ向上につながるのです。

須賀 孝太郎
おおたかの森ファーム 代表取締役
東京工業大学工学部を卒業後、工業デザイン事務所にてデザイン業務を経て、家業である税理士事務所に入社。そのノウハウを生かし経営コンサルティング おおたかの森ファーム株式会社 を設立。ボクシング好きの三児の父。
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