日本は、昨今IT後進国と呼ばれています。
- 行政システム
- 金融システム
- 入国管理
上記のような様々な分野で、IT化の他国に対する遅れが顕著になり始めているのはご存知のとおりです。
そしてその遅れが、アフターコロナにおける国際的な日本市場の復活の弊害となっております。
この記事では、アナログとデジタルの狭間で揺れ動く中小企業のために、アナログ⇔デジタルの効果的な切り替え方や付き合い方を解説していきます。
アナログ派とデジタル派の狭間にあるニッチなマーケットを制するべし
現状、日本の中小企業は下記のように二分化されています。
- アナログ一辺倒な企業
- デジタルにいきすぎて、アナログを捨ててしまった企業
実は、この両者の間にニッチなマーケットが存在します。
そのマーケットは日本人の国民性があるからこそ生まれたマーケットであり、かなり巨大な規模です。
いち早くこのマーケットを見つけ出し、自社サービスと結びつけることが、数ある同業他社の中から頭一つ抜き出せる企業になるでしょう。
アナログとデジタルの往復は手間とコストと疲弊を生む
前述したように、昨今の中小企業は極端にアナログかデジタルのどちらかに振り切っています。
その狭間で消費者は板挟みになり、アナログとデジタルの間を何往復もすることを強いられているのが現状です。
その往復には手間とコストがかかり、消費者だけではなく、中小企業の従業員までもが疲弊してしまっています。
アナログな手段を消費者に負担させない大企業
Airbnbやウーバーなどの大企業は、大きくデジタル化に踏み切っています。
- クレカ決済のみの対応
- PCやスマホ内でサービスの提供や商品の受け渡しまでできる
利便性が高く、アナログな手段を消費者にはほとんど負担しておりません。
実は提供側は著しくアナログな手段が残ってますが、消費者にはそれを感じさせない構造になってます。
デジタル化を妨げている要因の一部は日本人の国民性
日本人特有の周りを見すぎる文化が、大胆な革新を阻害しているのは間違いありません。
- カード決済
- タッチ決済
- 仮想通貨決済
多くの企業がキャッシュレスを掲げ、上記のような決済システムの導入を試みました。
しかし、例えば飲食店などは上記の決済方法全てに対応せねばならず、もちろんこれまでどおりの現金での決済もおこなっています。
結果としては、より決済の手間がかかり、人材教育の弊害となっているのです。
「当店はカード、PAYPAYのみの決済となります」
このように言いきれればレジを置く必要はありません。
売り上げの集計や銀行への預入もなく、現金の付け合わせも不要です。
しかし、現実は現金決済に対して決して「No」とはいえません。
お店としても強気な態度をとると、現金を持ち歩く常連さんなどから嫌われてしまうのです。
来年施工されるインボイス制度や、すでに行われている軽減税率なども結果としてすべての手段を良しとしているため、帳簿を記帳する経理に高度なスキルを要求することとなり、経理のAI化などから更に逆行しています。
日本は、良く言えば多様性を愛する国民性があります。
新しいデジタル手段を普及するなら、同時にアナログな旧手段を禁止するなどの処置が必要でしょう。
そうでないと、各業者が多様な手段を受け入れようとし、互いの負担が増え、つぶしあいの様相になってしまいます。
多くの中小企業はデジタル化に踏み切れていない
多くの中小企業は、デジタル化に踏み切れていないのが現状です。
例えば建設業は、ただでさえ日本の中でデジタル化が遅れている業界だといわれています。
中小企業の建設業は、デジタル化しても今のところまったく利益にならず、現状維持を選択している企業がほとんどです。
飲食業は、WEBなどのコンテンツは必須です。
しかし、フルにデジタル化は不可能であり、右に習えの精神で他店の様子を見ながらすすめるしかありません。
士業や医療業界に至っては、紙を主体としたサービスです。
デジタル化は情報漏洩などリスクが大きく。大胆なデジタル化は現実的ではないでしょう。
このように、もはやデジタル恐怖症に陥いっているといっても過言ではありません。
アナログ神話化となり開き直りの精神になり、アナログという手段が神格化しているのです。
苦境をチャンスに変えた中小企業の取り組み
デジタル化に踏み切れない中小企業が多い中で、デジタルとアナログの両方と上手に付き合っている中小企業もいます。
デジタルからアナログへ
最近、YouTubeで以下のような動画が流行しています。
大阪市西成区の、もつ焼き屋の店主にフォーカスした動画です。
この動画を見ていると、あたかもそこにいるような気分になります。
自宅でのお酒やおつまみも、気のせいかいつもより美味しく感じられるはずです。
飲食店などの店舗は、人気があれば立地は関係ありません。
良くない立地でも集客さえあれば、駐車場の確保や低価格の家賃などメリットがたくさんあります。
上記の持つ焼き屋のように、WEBを使って店内の様子や調理の様子を一人称視点でおいしくお届けすることで、視聴者は以下のような価値を感じられます。
- 隠れ家的な店舗を探す楽しみ
- 行列にならぶ楽しみ
- 僻地へ行く楽しみ
立地が悪いというデメリットを、エンターテインメントというメリットに変えることができるのです。
こちらは、高級寝台列車を使っての旅の様子を、乗車するところから下車するところまで収めた動画です。
旅行気分を味わえ、「この旅を実際に体験したい」という動機付けになり、集客に繋がります。
アナログからデジタルへ
アナログからデジタルへの切り替えは、至ってシンプルです。
アナログな場でネットワークを広げ、デジタルにサービスを展開します。
アフターコロナの今、ビックサイト展示会では様々な業界の展示会が行われており、そこでは様々な人との出会いがあります。
デジタルに浸っている人達には決して体験できない、足で稼いだ出会いです。
その他、古き良き社交の場やゴルフコンペなどはいまだに健在です。
こういった場所には、デジタルに強い人間が少ない傾向があります。
つまり、デジタルなサービスに対して興味はあるがハードルが高く諦めている経営者やクライアント候補が、デジタル分野でしのぎを削っている業界よりも多いのです。
このような方々に対しては、デジタル化のサービスに関しては半ば独占的にPRや商談を進めることができます。
デジタル気質の強い人達は、アナログな社交の場が苦手な傾向があります。
ここにあえて飛び込むことで、デジタル化のサービスを優先的・独占的に紹介・提供できます。
「足で稼ぐ」などの、先人の教えといえる格言は、今も健在なのです。
まとめ
アナログ・デジタルの両方に、それぞれの良さがあります。
どちらかに完全に振り切ってしまうのも、両方に中途半端に脚をつっこむのも賢明ではありません。
アナログ派・デジタル派の間に隠れているニッチなマーケットを制することが、これからの中小企業の明暗を分ける1つの鍵となるはずです。
アナログ・デジタルの狭間で悩んでいるときは、おおたかの森ファーム株式会社(https://otakanomorifirm.com/contact/)までお気軽にお問い合わせください。