経営者という立場のあなたに対して、意見を述べてくれる人は周りにいますか?
誰よりも自社のことを考えている経営者にとって、「気に障る発言をしてくる人」は目の上のタンコブのように感じることもあるでしょう。
しかし、その人はあなた自身や自社にとっての救世主になる可能性も大いにあります。
この記事では、孤独で辛い経営者に「気に障る発言をしてくる人」の受け止め方について解説します。
経営者は孤独で辛い
経営者は誰よりも自社のことを考えているはずです。
- 誰よりも自社のことをわかっている
- 自社や自分の問題点もわかっている
だからこそ「そんなこと言われなくてもわかっている」と思うようなことを他者から指摘されると、ついつい苛立ってしまいますよね。
経営者が抱える悩み
経営者の悩みは尽きることはありません。
開業直後はもちろん、経営が軌道に乗り始めたとき、あるいは老舗企業と呼ばれるほど長寿な企業になっとしても、常に悩みを抱えているものです。
- カネの悩み……融資・売上・利益・資産運用などなど
- モノの悩み……サービス・商品・競合の存在・設備・ITなどなど
- ヒトの悩み……採用・教育・退職・問題社員などなど
このように挙げだすとキリがありません。
常に複数の悩みを抱え、1つ解決したと思ったらまた新しい悩みが生まれたりと、自社のことが頭から離れる瞬間はひとときもないはずです。
「おまえになにがわかる!」と怒鳴りたくなるときもある
常にさまざまな悩みに頭を抱えている経営者は、そのストレスもかなりのものでしょう。
悩みや問題を解決しようと試行錯誤しているのに、なかなかうまくいかない。
そんなときに自分でもわかっている問題点を他者から指摘されて、「おまえになにがわかる!」と怒鳴ってしまったことがある方も多いはずです。
しかし、会社がピンチなときや、時代の転換期で会社も変革を迫られているときは、冷静になって考える事が大切です。
「おまえになにがわかる!」と怒鳴ったところで何も生み出さないことに気付かなければなりません。
気に障る発言をしてくる人が、あなたや自社の救世主になることもあるのです。
社員が経営者に「気に障る」ことを言ってきたらチャンス
経営者に対して「気に障る」発言をしてくる社員は貴重な存在です。
経営者が社員に対して「気に障る」発言をするときは十中八九「八つ当たり」ですが、果たして逆の立場の場合も八つ当たりなのでしょうか?
経営者が八つ当たりする相手
どんな人でも八つ当たりは「あたりやすい人」にするものです。
あたりやすい人とは、自分よりも立場の弱い人・もしくは全てを許容してくれる器の大きい人です。
小さな子どもにとっては親や先生、または兄弟かもしれません。
恋する乙女は彼氏に対して八つ当たりすることもあるでしょう。
経営者にとっては、社員こそが八つ当たりの対象となってしまうのです。
それも、新入社員よりも経営者と共に苦楽を共にしてきたはずの付き合いの長い社員の方が、八つ当たりの対象となりやすいでしょう。
社員が経営者に「気に障ること」をいうのは八つ当たり?
社員が経営者に対して八つ当たりすることはあるでしょうか?
100%といってもいいくらいの確率でないはずです。
社員の気に障る発言は、自社を良くしたいという思いがあってこその発言なのです。
会社への忠誠心や貢献意欲が高く、社員の鏡のような存在だといえるでしょう。
その社員も、自分の発言が経営者にとって「気に障ること」だとわかっていて発言しているはずです。
それは非常に勇気のいることであり、経営者はその勇気を素直に受け止めてあげなければなりません。
気に障ったからとピリピリしたり、反発したりする場合ではないのです。
「気に障る発言をしてくる人」は経営者にとって救世主であり、気に障る発言が出たときは問題解決のチャンスなのです。
心身のコンディション管理は経営者の仕事の1つ
社員の勇気ある発言を受け止めるためには、経営者は常に心身のコンディションを整えておく必要があります。
コンディションが悪いときは、思考力や判断力が低下し、気分に任せた言動をしてしまいがちです。
経営者にとって、自身の心身のコンディションを整えることは仕事の1つです。
また、社員の心身のコンディションを整えてあげれるような仕組みや環境を整備することも、経営者の仕事だといえます。
社員の心身のコンディションが良好になると、発言しやすい風通しのいい社風が醸成されていくでしょう。
そのような社風が醸成されれば、今感じている「気に障ること」は「自社をよくするための意見」だと捉えられるようになるはずです。
「おまえになにがわかる!」から「あなたはどう思う?」へ
経営者は、社員の勇気ある発言を素直に受け止めましょう。
そして、自らすすんで「あなたはどう思う?」と社員の声を引き出す声掛けをしていきましょう。
社員の意見を引き出しながら、会社全体で問題に真摯に向き合うことで、より強靭な組織となっていくはずです。
人と人とのつながりが薄れている昨今だからこそ、人と人の協調でできた組織はなによりも強いものなのです。
有能な経営者は「おまえになにがわかる!」と他者の意見を跳ねのけながらでも、ある程度の問題は1人で解決できるかもしれません。
ただし、そんな社長の周りからは次第に人が離れていくはずです。
「おまえになにがわかる!」と言いたくなったときはグッと堪えて、その人の意見をよく聞きましょう。
そして「あなたはどう思う?」と社員の意見を汲み上げられる経営者になりましょう。
まとめ
経営者は孤独で辛いものです。
しかし、社員は社員なりに自社のことを考えてくれているはずです。
八つ当たりは何も生み出さず、ただただ人の心を離れさせていくやっかいなものです。
気に障る発言をしてくる人は救世主、気に障る発言が出てきたらチャンスだと捉えてください。
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ときに気に障ることを発言してしまうこともあるかもしれませんが、チャンスだと受け取ってもらえると幸いです。
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