コンサルタントに依頼しようか検討しているが「本当に効果があるのか」を懸念されている経営者は多いでしょう。
依頼するコンサルタントの選定を失敗しないためには、ご自身の目的に合ったコンサルタントを選ぶことが大切です。
この記事では、コンサルタントの選び方を依頼する目的別に解説します。
中小企業がコンサルタントに依頼する目的
中小企業がコンサルタントに依頼する目的の一例として、以下のものが考えられます。
- キャッシュフローの健全化・資金調達
- 人材育成・教育
- 自社のブランディングについての相談
- 事業再生
- 事業継承
- 事業の成長戦略
この記事では、その中でも経営者の悩みの代表例である、資金調達・人材育成・事業の成長戦略を目的としたコンサルタントの選び方について解説します。
目的はなんであれ、コンサルタントに相談することにはリスクもつきまといます。
考えられるリスクを回避するには、目的に合わせてコンサルタントを選ぶことが大切なのです。
資金調達を目的としたコンサルタントの選び方
資金調達を目的としてコンサルタントに依頼する際、考えられるリスクと失敗しないコンサルタントの選び方は以下のとおりです。
考えられるリスク
資金調達を目的にコンサルタントに依頼したはずが、最悪の場合は目的を達成するどころか会社を壊すことに繋がりかねません。
- 融資依存になってしまい、資金繰りが苦しくなる
- 体制が弱まる
- 闇雲に役員報酬を出してしまう
- 乱れた経営に繋がってしまう
このようなさまざまなリスクが相まってしまい、コンサルタントに依頼する前より状況が悪化してしまう可能性もあるのです。
失敗しないコンサルタントの選び方のポイント
資金調達を目的にコンサルタントに依頼する際は、以下の2点に気をつけてください。
- 長期的にどういう計画で借金を減らしていくのか(自己資本比率を上げられるのか)
- リスクをどう回避しながら、事業を加速させていくのか
爆発的な成長のためには資金調達は必要不可欠ですが、資金調達を急げば急ぐほど成果も急いで出す必要があります。
- どれくらいの期間でどれくらいの事業の成長が期待できるか
- それによってどれくらい借金を減らしていけるのか(自己資本比率を上げらえるのか)
- 最悪の場合の撤退も視野に入れて計画が立てられているか
これらを、具体的な数値を交えて提案してくれるコンサルタントへの依頼が望ましいでしょう。
人材育成・教育を目的としたコンサルタントの選び方
人材育成・教育を目的としてコンサルタントに依頼する際、考えられるリスクと失敗しないコンサルタントの選び方は以下のとおりです。
考えられるリスク
コンサルタントが経営者の話だけを鵜呑みにして手出しをすると、下記のような状態になってしまいかねません。
- 経営者の話だけしか聞いていないので、経営者にとって好ましい人物だけ集めてしまう
- 従業員との信頼関係を無視した組織構成にしてしまう
- 「社員 VS 経営者+コンサルタントという構図になってしまう」
以上のような状態になってしまうと、コンサルタントに依頼して一時的には業績が上がって万々歳になることもありますが、長期的な視点で考えると少しずつボロが剥がれおちてしまいます。
失敗しないコンサルタントの選び方のポイント
自在育成・教育を目的にコンサルタントに依頼する際は、以下の3点に気をつけてください。
- 経営者に媚びず、既存の社員全員のためを思った育成・教育プランの提案ができる
- 企業の実情や現場を理解している
- 1年後にどうなっているかのイメージができるような提案ができる
提案の内容に具体性があり、提案を取り入れたら確実に会社が良くなることがイメージできるような、自社の目線に合わせた提案ができるコンサルタントと手を組むことが大切です。
事業の成長戦略を目的としたコンサルタントの選び方
業の成長戦略を目的としてコンサルタントに依頼する際、考えられるリスクと失敗しないコンサルタントの選び方は以下のとおりです。
考えられるリスク
事業の成長戦略を目的とした場合、短期的に結果に結びつくものではありません。
コンサルタントに依頼したことによる成果は「忘れたころにやってくる」といっても過言ではないのです。
また、コンサルタントと一緒に一定期間取り組んだ結果、失敗に終わることも十分に考えられます。
短期的に成果を上げて会社を急成長させたようにみえても、その副作用として結果的に会社を壊してしまうこともあるのです。
失敗しないコンサルタントの選び方のポイント
事業の成長戦略を目的にコンサルタントに依頼する際は、以下の3点に気をつけてください。
- コンサルティング会社の知名度や規模ではなく、コンサルタント個人の人間力をみる
- どれくらい当事者意識をもって、自社と一緒に頑張ってくれるか
- 具体的な事業計画プランを提示してくれるか
コンサルタントが使う言葉や考えた戦略は、シンプルでわかりやすいことも大切です。
専門用語を使う場合は、わかりやすくかみ砕いて説明してくれるか。
コンサルタントがどれだけ素晴らしい施策を考えたとしても、実行するのはクライアント側の企業です。
有能なコンサルタントは、クライアントが実行する気を削いでしまうような小難しい言葉を使わないでしょう。
また、中小企業と手を組むコンサルタントは、企業の一員として当事者意識をもって伴走する気持ちがあることが大切です。
- 上から目線でアドバイスしていないか
- 経営者の顔色をうかがってばかりではないか
経営者に寄り添おうとする意識があり、経営者と信頼関係を築こうとしているか、コンサルタントの当事者意識と人間力に着目してください。
まとめ
コンサルタントの選びかたを失敗しないためには、以下の2点を明確にしておくことが大切です。
- なぜコンサルタントに依頼するのか
- 依頼した結果、どうなれば成功だといえるのか
そこが明確になっていないことには、正解も不正解もありません。
ご自身の目的を達成できるように、ポイントを押さえてコンサルタントを選定しましょう。
経営戦略や資金繰りなど、会社経営に関するお困りごとがありましたら、おおたかの森ファームまでお気軽にお問合せください。