私は現在41歳です。
現在の新卒などのZ世代と、50代あたりの団塊ジュニア世代の間になります。
さまざまな世代間の橋渡し的なマネジメント業務を行う機会が多い中、人材採用や育成、または事業の斡旋などで世代間の愚痴を耳にすることがよくあります。
両者の言い分や思いを聞いて世代の通訳を日々行っているうちに、それぞれの価値観の大きな違いを発見しました。
Z世代は言葉一つ一つの重みがある世代
SNSの比重が高く、感情を表に出すことをよしとしない風潮のなか、Z世代は言葉の一つひとつをしっかり拾います。
頭が良い・悪いは関係ありません。
友達同士でもSNS投稿の言葉尻ひとつで間違ったニュアンスが伝わってしまい、中途半端な表現やわかりづらい表現をすると相手にストレスを与えてしまいます。
Z世代は対面・スキンシップ・苦楽を共に、など言葉のない世界での意思疎通の経験値は多くありません。
感情の起伏があることを良くないこととしているため、喜怒哀楽のある人への対応が苦手な傾向にあります。
Z世代は決して感情がないのではなく、仕事に関しては喜怒哀楽が出ない範囲でおこなうことが最善なのです。
団塊ジュニア世代は何が重要か感じ取ってほしい世代
忖度なしでいうと、団塊ジュニア世代の方の言葉にはあまり意味がありません。
もちろんいいことを言う・よい文章は書く場面はありますが、あまり辻褄は重要ではないのです。
- 言葉の裏を感じ取ってほしい
- 表面的な言葉の先にあるコレが言いたい
- 自分にとってはコレは大前提で言うまでもない
上記のように、かなり自己都合解釈の傾向が強い方が多いです。
かといって、別にわがままというわけではありません。
どちらかというと、団塊ジュニア世代の上あたる世代が言語道断の人たちであり、その中で育ってきたという影響が大きいのでしょう。
「言葉より背中で語るタイプ」の世代を親・上司に持ちながらも、うまく生き抜いてきたのが団塊ジュニア世代です。
言葉に頼らずどう力業で問題解決するか・不条理に耐えるか、というキャリアを踏んできているのです。
Z世代と団塊ジュニア世代が共存するためのヒント
Z世代と団塊ジュニア世代が、近い価値観を持っているわけがありません。
しかし、合わないのであればその前提を意識して接すればよいのです。
Z世代と団塊ジュニア世代が共存するには、以下の2つがヒント・解決策になります。
①Z世代は団塊ジュニア世代が伝えたい結論、「こういうときこうなる」というパターンを覚えよう
Z世代は、団塊ジュニア世代にお説教をされることもあるでしょう。
しかし、そのときにやってはならないのは「相手の言葉一つひとつの意味を知ろうとすること」です。
言葉のひとつひとつ全てに意味があるわけではありません。
なんとなくで話していることも多く、どちからというと「説教をしている時間を与えよう」という目的がの方が大きい場合もあります。
団塊ジュニア世代には「こいつにはこういうことをしてあげよう、しないといけない」という思いがあるのです。
- 自分で全部判断してほしい
- 世の中の不条理を知ってほしい
- 考えるより行動しかない
団塊ジュニア世代からのお説教は、上記のような「経験を通して学ぶしかないようなこと」を、時間をかけて教えようとしているはずです。
上司や社長がZ世代のあなたにどうなってほしいのかを早く知り、その思いを感じることに勤めましょう。
世代が上過ぎる上司の言いたいことが全く想像つかなければ、間世代の先輩に聞いても良いです。
お説教の言葉一つひとつをしっかり拾ってはいけません。
全部聞いてからバサッと要約する技術を身に付けるのです。
②団塊ジュニア世代は思ったことを間世代に伝言してもらおう
団塊ジュニア世代は、Z世代に最初から自分で話してはいけません。
彼らには、1から10までの言葉一つひとつをしっかり組み立てて伝えないといけないのです。
団塊ジュニア世代はその作業をなしとしてキャリアを踏んでいるので、自身で意識して言葉を組み立てるのは難しいはずです。
世代を超えて、個と個での信頼感ができるまでは、間の世代に当たる30代や40代に意図を伝え、1から10まで言葉を作って伝えてもらいましょう。
いわゆるマニュアル化や、規則化の徹底でも良いと思います。
決まりをいかにしっかり作り、その決まりをいかに自らが率先して守れるか。
これを徹底した会社は、仕事とプライベートをしっかり分けるZ世代にはとても働きやすい職場となります。
ストレスがなければ徐々にコミュニケーションもとれるようになり、信頼関係も深まるはずです。
まとめ
Z世代と団塊ジュニア世代は、全く違う価値観を持っています。
世代間の価値観の違いは、それぞれの世代の「普通」からくるものです。
自分の世代にとっての普通は、違う世代の人にとっては全く普通ではありません。
俯瞰的に、時には人に意見を聞いて自分の普通を見直していきましょう。