会社を経営していくうえで、売り先・仕入れ先はどちらも大切な存在です。
しかし、必要以上に売り先に肩入れしている中小企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、会社の継続・成長を促すうえで欠かすことができない仕入れ先との付き合い方について解説します。
売り先より仕入先を思うべき
大前提として、売り先より仕入れ先のために業をなすことを第一とします。
- 売り先と接待にいく
- 売り先に提案されるがままの契約を結ぶ
- 売り先の都合で商品やサービスを変えてしまう
これらの選択は、会社を存続する上で、もしくは仕入れ先を助ける上でやむを得ないのかもしれません。
しかし、この関係性が慢性的に続いてしまうと、自社に致命傷を与えてしまいます。
中小企業が売り先を優先してしまう背景
中小企業が売り先を殿様であるかのように崇め、優先してしまう背景はひとことでいうと「経営者の思い込み」であることがほとんどです。
- 長年の付き合いや当初のパワーバランスを保たなければいけない
- 業界全体のパワーバランスがある
- なぜか接待をし続けないと取引が止まってしまう
- 相手の言うことを聞かないと業界からはじかれる
このような思い込みをしてしまっていないでしょうか?
もちろん、売り先との良好な関係性を構築していく中で、ある程度の忍耐ややりくりは必須です。
しかし、同時に自社のサービスや商品のパッケージ強化を常にしていかないと、長期的にみるとサービスや商品が劣化してしまい、会社や経営者自身の老化とともに陳腐化してしまいます。
仕入れ先が第一であるべき理由
仕入れ先は会社のサービスや製品、商品を作るうえでの貴重な原材料であり品質の要です。
品質の安定しない会社は受注が伸びず、トラブルも起こしやすいのです。
仕入れとは、材料や商品にとどまりません。
OA機器・サブスク・会費・手数料など、すべてが貴社の商品サービスを形成しているのです。
仕入先との理想的な関係性を築きあげるために
仕入れ先との理想的な関係性を築きあげるために、具体的には以下の2点に注力してください。
自社サービスを俯瞰的視点で分析する社内会議をおこなう
まずは、自社のサービスや商品を俯瞰的に捉え、細部まで分析することが大切です。
中小企業の場合は、自社のサービスや商品がどういうパッケージなのか、経営者自身もよくわかっていないことがほとんどです。
暗黙の形でサービスが展開しており、サービスのパッケージ化をしていないことが、その要因として考えられます。
自社の商品やサービスの強み・弱み、それらの項目がそれぞれ内的要因・外的要因のどちらによるものかを分析しましょう。
そのうえで、強みをどのように伸ばすか、弱みをどのように改善していくかを、時間軸と共に計画するのです。
自社のサービスや商品を改善・強化していけば、売り先は特定の相手にこだわる必要がありません。
売り先企業の顔色をうかがう必要はないのです。
そもそも、売り先も貴社のサービスや商品に魅力を感じ、他に代替できないほどの価値を感じているから買ってくれているはずです。
立場は対等だと捉えて問題ありません。
分析会議には社員の参加が必須
社内会議には、現場のことを理解している自社の社員を、必ず参加させましょう。
社員も、サービスや商品の構成要素の一部です。
現場で働く社員の意見を取り入れずに分析会議を進めても、意味がありません。
会議で浮き彫りになった自社商品やサービスの弱みに対して、中長期的に強化のプロジェクトを立ち上げるなど、その場にいるからこその改善案も挙がるはずです。
分析会議を通して仕入れ先を見極める
分析会議を進めていく中で、「長年の付き合いで買っていたけど、気が付けば他社に比べてコスパの落ちている」と感じる仕入れ先もあるかもしれません。
- ふっかけたことを言ってくる
- 雑な提案をしてくる
そのような仕入先には、改善を要求しましょう。
おそらく、ほとんどの会社はその要求には答えられないでしょう。
そのような業者は、むしろ排除していかないと自社のサービスや商品のコストに負荷がかかり、競争力が落ちてしまいます。
良い仕入れ先を探す場合は、競合他社からヒアリングしてみてください。
素敵な出会いがあるかもしれません。
仕入れ先との付き合い方を見直す
仕入れ先との付き合い方、普段の立ち振る舞いを俯瞰的に見直してみましょう。
- 無理な値引の強要
- 無理な誘い
- 粗雑な対応
- 相手が売り先か・仕入れ先かでまったく口調が違う
上記のような対応をしてしまっていないでしょうか?
「金を払っているから」「契約してあげているから」などの概念があれば、今すぐに改善しないといけません。
売り先との約束を最優先にしすぎており、そのストレスやしわ寄せを社員や仕入れ先にぶつけている経営者を見かけることがあります。
ストレスを社員にぶつければ、勤労意欲の低下や労務災害など典型的に自分に跳ね返ってくるでしょう。
仕入れ先についても同様で、粗暴な対応をすれば結局は自社の首を絞めることに繋がってしまいます。
仕入れ先に対しての対応が良好な会社は、しっかり伸びていくのです。
自社が必要としている仕入れ先は、自社の商品やサービスの要です。
- 自社にとってコストパフォーマンスが優れている
- どこよりも安く売ってくれる
- どこよりも先に提案してくれる
- どこよりも信頼関係が深く、相談しやすい・されやすい
このような仕入先との信頼関係ややりとりを強化すれば、かならずパッケージ力があがります。
競合他社との差別化ができ、売り先が魅力を感じ、商品力のみで売ることができるのです。
人材や製造メーカーは世界中で減っております。
特に日本は、高齢化やものづくりへの情熱の消滅など、今と同じクオリティを保つのさえ難しくなっているのが実情です。
そんな時代の中で、自社の商品サービスの強化に付き合ってくれる仕入れ先は、代替えが効かない貴重な存在なのです。
まとめ
おおたかの森ファーム株式会社では、社内会議の実施をサービスとして展開しております。
短期的に劇的な結果を生む取り組みではありません。
しかし、中長期的な会社の成長を考えているなら絶対に取り組むべきです。
また、弊社ではコンサルティングを提案しております。
弊社のサービスは目に見える、張りぼてのパッケージはなく、効果は中長期的に発揮します。
契約の序盤は膿出しから始めることもあり、経営者へのストレス負荷も多いはずです。
「ただでさえ苦しんでいるのに、お金を払ってまで自社の文句を言われてストレスを与えられるのか」
そう考えてしまう方は、今回の改善を真っ先に行った方がいいかもしれません。
弊社を不快と一時的に思われても、中長期的に貴社の商品やサービスのパッケージ力が高まれば、弊社としてはこれ以上の喜びと達成感はありません。
社員をまきこんで膿出しをご希望の方も、ご連絡(https://otakanomorifirm.com/contact/)をお待ちしております。